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ステマ 〜近代情報リテラシへの警鐘〜


ちょっと最近悪い意味で話題になっている『ステマ』という言葉。

一旦ここで整理しとく。

ステマ=ステルスマーケティング

とは直接的に訳すと「隠密(隠蔽)市場調査(操作)」というところかな。

もう、

なんかその言葉だけで既にブラックな臭いがする。笑

Wikipediaなんかで調べると

「宣伝と気付かれないように行う宣伝行為」

というようにかなり現実に即した解釈が書かれている。

意味合い的にはこちらの方がわかりやすいだろう。
(wikipediaリンク “http://ja.wikipedia.org/wiki/ステルスマーケティング”)

具体的には、有名人が報酬をもらって宣伝を行うことは普通だが(TVとかネットのCMとか)
それを「まるで報酬をもらっていないかのように」宣伝を行うケースがメジャーだ。

代表的な手口は、後述するペニオクの件がわかりやすい。

ペニオクとは『ペニーオークション』のことで
入札するたびにいくらか金が取られるというヤクザなオークションサイトだ。良い子は気を付けよう。

手順は簡単。

  • 落札していない商品を「落札した」とつぶやく
  • したがって当然使っていない製品について「最高!」とかつぶやく

あ、最初の手順を忘れてた。

  • 裏取引をする

これが何で問題かというと、

そもそもCMでとある有名スポーツ選手が「やっぱりサッポロ黒ラベル♪」と言うのと、
Twitterで「今日は試合に勝ったので黒ラベルで乾杯!やっぱサッポロが一番うまいわぁ〜」とつぶやくのと
どちらの方が影響力が大きいか考えてみればよい。

当然後者である。

このように社会的影響力のあるひとは、それなりに発言に気を使わなければならない。
これは倫理的な観点からだ。

そして、そこに金銭の受け取りがあるとしたら、話は一気にドス黒くなっていく。

上記のケースで仮にその選手がこっそりお金を受け取っていたとしたら、
それはライバル他社にしてみればかなり『卑怯』に映るだろう。

CMはきちんと「CMだ」と言わなければ広告の公平性を欠く、と。

さて、この手の話、

アメブロでのペニオク絡みの問題

が記憶に新しい。


【吉本芸人】ピース綾部 ペニオク騒動をテレビで生謝罪「すみません」
http://entertainment-news.doorblog.jp/archives/21677731.html


ペニーオークション事件!アメブロ芸能人日記のリンク(ほしのあき他)
http://matome.naver.jp/odai/2129588043754713201

こういうのって
日本では景品表示法の不正表示に抵触するようだ。

商品が実際よりも著しく優れているように偽ることは不当だ、と。

でもこれって困ったことに金銭の受け取りの有無にはよらないし
金銭に関する強制開示等の拘束力も持たない。

場合によってはその商品の『メーカー側』のひとが売り上げを上げるためにやっているようなケースもあるので、
それを対象として含めるための対応なのだろうが。。。。

そしてあくまで『消費者庁の発行しているガイドライン』止まりだ。

これってぶっちゃけ誰かが訴えたりよっぽど悪質じゃない限り
お縄になるような事態には発展しない

甘いなぁ、

さらっと調べてみたが逮捕または書類送検されるようなケースはないようだ。

綾部の件もまぁなんとなく謝罪しただけで終わり、のカンジだし、

ほしのあきの件も「賠償問題に?!」などと言われていたけど鳴かず飛ばず。
どちらにせよ民事だし事務所「事務所の評判を落とした」とほしのを訴える形だから
倫理的、社会的問題の清算にはまったくもってならない。うーん。


そしてこの問題の困ったところは

有名人がこっそり金銭を受け取っておこなっていることが
社会的影響力をうんぬんと配慮しなければならなくなったという点

を再度指摘する必要がある。

こんなことは以前には特に言及する必要がなかった。

例えばとある芸能人がとある会社から謝礼を受け取っていて
「ぜひことあるごとに弊社の製品を誉めておいて欲しい」と依頼されていたとする。
そして、その芸能人が、飲み会で、カラオケで、パーティで、友人宅で、
ことあるごとにその製品を誉めていたとする。

確かに『倫理的に』好ましくない行為だが、さてはてどこまで追求したものか。

せいぜい数十人、数百人にはとどくにせよ、千人には届かない程度に吹聴して、
どの程度社会的な影響力があるか、、と。

つまり、このステルスマーケティングの問題は
ソーシャルメディアの発展に伴って規制の必要性が生じた
かなり新しい問題なのだ。

そのため規制は非常に甘い、まだまだだと言えるだろう。

結局日本では事実上ソーシャル以前と何も変わらない
『倫理的側面での問題』になるだけなのだから。

一方、

諸外国

ではどうかというと
アメリカでは金銭受け取りを開示する義務が設けられている。

また欧州ではもっと突っ込んでいて
EU圏ではステマは完全な違法だ。

お縄です。



さて、

そんな現状でもステマは相変わらず繰り広げられ続けている。

これはアメブロでキーワード検索でもしてみれば一目瞭然なのだろう。

最近のネタは『ぷらつぷ』らしい。

多くの芸能人のつぶやきが見つかることだろう。

どんなものだか興味もないし、どうせこんな仕掛け方をしているくらいだからロクな業者ではない。
唾棄されるべき行為だ。

ハッキリ言ってその『ぷらつぶ』を一生懸命作った人に謝って欲しい。

後味が悪いったらありゃしない。
食べるものなのかどうか知らないが。


なかには

「別にステマなんてCMと同じだからいいじゃん」

というような声もある。

確かに冷たい考え方をすればその通りだろう。

「情報は自己責任で正しく見ましょうね」と。

さて、

近年『情報化社会』と言われて久しいが、そこで重要なのは

情報を獲得する能力

ではなくて

情報を選別する能力

であることは言うまでもない。

なぜなら情報を得るのは簡単だ。
そこらへんに転がっている。Googleさんに聞けば良い。

でもそこから先が重要で、情報の真贋は自分で見分けなければならない。

誰も教えてくれないし、同時に多くの人間があちらこちらであーだこーだとまくし立てる。

信用してる友達に聞く?
その友達はどこの何を頼りに真贋を見極めているのだろう?

名のあるニュースサイトの言うことしか信じない?
世の中それだけで回るようなちっぽけなものではないことはもう気付いているでしょ?
そしてそんなんではソーシャルメディアのスピードについて行けなくなってしまうよ。


情強、情弱

なんて言葉がそこかしこで使われるようになっている。

情報強者情報弱者のことだ。

基本的に情弱と呼ばれるひとは、ネットやPCなどに弱く情報の入手がスピードおよび精度の意味で劣る人のことだ。
逆に情強と自負している人は、残念ながら、
そういう安易な比較で他者を蔑み自分を慰めている寂しい人のことだ。

もう少し謙虚になれば、この社会において誰も知らず情弱に落ちる危険性を孕み、
誰もが自分を情強だとなど強がって言えやしないということに気付くと思う。

社会構造のスピーディな変貌に対してもっと畏怖を抱かなければならない。

さて、

これらステマに端を発した社会構造の隙間と『虚偽』行為の問題は、
ある意味でいたちごっこなのだと思う。

しかしこれらはそういった現代人の情報に対するスタンスとその危うさへの重要な警鐘として受け取ることができる。

明確な答えは提示されていないし、

「これが答えです!」なーんておおっぴらにそれっぽい情報リテラシを提示するやつの言うことを
盲目的に信じるのは、また明らかな愚行だ。

じゃあどうする?

なんて答えはない。

各自で心に留め、考えるしかない。

その積み重ねが社会構造を導き、群体としての『情報社会』を形作っていく。



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