「小器用な人は得をする」
一般論である。
「キーパー以外はすべてこなせる」
その選手の運動能力の高さや柔軟性、戦術理解度の高さなどの証明である。
プレイヤーのモチベーションについて両極な例を2つ扱ってみよう。
・選手として頂点を目指したい人
・純粋にフットボールを楽しみたい人
前者はあるレベルの人しかその大言を吐くことを許されないが
後者の人は世界各国津々浦々だ。
あなたのオフィスの席が隣の汗臭いおっさんがフットボールプレイヤーだったりね。
楽しみたいならオールラウンドプレイヤーに越したことがない。
何せフットボールというのは自分ひとりではできないものだから。
試合中にポジションチェンジをしたり、状況を見てオーバーラップをしたり、
またあるポジションのメンバーがケガをして突然の交代が必要だったり、
それらの状況に柔軟に対応できる、ということは
自由なスポーツであるフットボールの真骨頂とも言える部分だ。
しかし頂点を目指すにあたってオールラウンドはどうなのだろうか。
特長が見えにくい、主張が少ない、
そもそもとがった能力のあるやつってオールラウンドに育たない、
でも、、、便利なのでそういうやつベンチには欲しい。
コレなのだ。
チームを運営する側として重宝するが、
頂点を目指す本人の手助けになるかどうかははなはだ怪しい。
ユースに所属する息子がポジションをころころ変えられて
「それは戦術理解度を上げるためだ」とコーチが説明したら
そろそろプロはあきらめた方がいいかも。
もしくはチームを変えた方がいい。もうそこにいても伸びない。
さて、私はなんでもフットボールの理屈を社会人生活に当てはめるのが大好きなのだが、
社会では一部の理系の人間を除いて『スペシャリティ』というものを前面に出すのは難しい。
他のひとにもできそうなことってやっぱり多いし、
社会人は面と向かって自分と人のスキルの比較をすることが無い。
例えばプレゼン能力の優劣なんて決めれるか?
同じネタで同じ準備期間、同じツールに同じ、、、ってやれば決めれるだろうけど
そんな機会はまず無い。
だから本当に尖って優秀でかつ結果を残している技術者くらいしか
『私の技術力を社会というフィールド内で誇れる』と確信することはなかなか困難だと思う。
せいぜい会社の同期、コンペの営業担当と比較する程度だろ?
そんなの井の中の蛙もいいところだ。
つまり、社会人としてどれを選ぶか、という岐路に立ったときには考えて欲しい。
「この左足にすべてをかける!」なのか
「おれスピードも身長もないから頭使ってやるしかないなぁ」なのか。
社会でも飛びぬけた成果を出す人はやはりどこか変わっていて突出した特技を持っている。
しかしそれがもし通用しなかった場合は、、、とすると意外と他の持ち駒が無い。
だから大抵うまくいっている会社は優秀な参謀がいるものだ。MSとかGグルとか。
社会人としてはオールラウンドをお勧めしたい。
楽しみはいろんなところに広がっているし、いろんなところにいろんな攻防がある。
それにフットボールのプロ人生はせいぜい10数年だけど
我々の社会人人生は短くても30年、長ければ40年くらいあるんだからね。
端から端まで楽しまなきゃ損だ。

