これからベイエリアで暮らす電車通勤を考えている方へ。
こちらではClipperというプリペイドカードが公共交通機関では一般的に使われている。
Suicaみたいなものだ。
キャッシュを入れておくこともできるし、定期や回数券を入れておくこともできる。
CalTrain、バス、BARTやVATのようなローカル電車でも共通で使える。
そういえば先日かの有名な『サンフランシスコの路面電車』でも使えたなぁ。
入金は駅でもできるし、日本で言うコンビニ的なところ、
当然インターネットからもできる。
さて、使い方だが
例えば電車にキャッシュで乗る際、
Clipperをこういうやつ
にかざすと「ピコッ」と安っぽい音がする。
これで “Tag on” したということだ。
電車から降りたら同じようなやつにまたかざす。
また「ピコッ」と鳴るのでそれで “Tag off”
これが一連の流れだ。
ちなみに
Tag onを忘れると無賃乗車
Tag offを忘れると料金をちょっと余計に取られる
なんで忘れるかって?
それはCalTrainには改札がないからだ。
したがってSuicaみたいに改札通る時に「ピコッ」とやるわけではない。
これもひとつの注意事項だ。
最初勝手がわからないとどうやってCalTrainに乗ったもんなのかもよくわからない。
切符はどこで買うのか、てかここはどこ行きのホームなのか?次の駅は?
なんの情報もない。
そして改札も無いんだから当然駅員もいない。笑
ちなみに無賃乗車対策としては
よく列車内を係員が「Ticket or Pass please」と言ってチェックして回っている。
ひとが一杯乗るところ、
SunnyvaleとかPalo AltoとかSan Mateoなんかでやってるね。大概。
ちなみに電車の運賃は各駅ごとではなくて、上記の”Zone”に従って金額が決まってる。
例えば、
左端のZone1のSan Franciscoから真ん中あたりのZone3のPalo Altoまでいくと$7.75
というカンジだ。
さて、
ちょっとClipperの仕組みに突っ込んだ話を進めよう。
先ほどのTag on/off
まずTag onすると「その駅から考えうる限りの最高料金」が最初に課金される。
で降りた時にTag offするとそれがどこの駅かに従って差額が返金されるのだ。
つまりTag offを忘れるとTag on時に課金された「最高料金」がそのまま取られる。
Tag onを忘れるということは金を払わずに乗っているということなので
「無賃乗車扱い」になるのはまぁ妥当なわけだ。
仕組みを知っているひとにとってはね。
さて、この「最初の課金」で多分最大13ドルくらい取られる。(乗る駅によって違う)
でも常にClipperにその最大金額分は入っていなければならないかっていうとそんなことはない。
Clipperは一時的にマイナスの金額になることが許されているのだ。
なのでCalTrainでTag onのための条件として定義されているのは
「常に$1.25以上はキャッシュが入っていること」だ。
だいたい仕組みがわかってきたと思うので次は定期や回数券の場合について。
Clipperにチャージできるのはキャッシュ以外では私が知っている範囲では
「Monthly Pass」と「8 Ride Pass」だと思う。
定期と8回回数券だ。
これらの違いは当然回数の話もあるが、
・回数券は毎回Tag on/offが必要
・定期は月の初めだけTag on/offが必要
この差異は以下に続く非常に重要なポイントなのだが
ここではまだ細かくは語らず一旦通り過ぎることにする。
さて、これらの料金徴収の流れは、
先ほどのとおりにTag onするとまずは「最高料金」が取られる。
で、Tag offするとそのときにPassの有効な範囲で降りたらこれらの場合は全額が返ってくるという仕組みだ。
なので既出のルールにのっとり、
$1.25以上のキャッシュ+ Monthly or 8 Ride Pass
という状態で使うわけだ。
さて、これらのPassについて重要な注意事項
これらPassは買ったつもりで買ってない状態になっていることがあるので注意
これだけでは全く意味がわからないと思う。
順を追って説明しよう。
まず言うまでもないが「チャージされている状態」というのは
カードにもろもろの情報が書き込まれた状態だ。
例えばSan Francisco駅には「極めて希少」なことにClipperのチャージをする機械がある。
そこでチャージする場合は以下の手順だ。
1. Clipperカードを入れる
2. 取り出す
3. 何をチャージするか入力する
4. クレジットカードで支払う
5. Clipperカードをもう一度入れる
6. 取り出す
これで終了だ。
つまり5のところでカードに情報を書き込んでいる。
じゃあ、インターネットで買った場合はどうなのか?
単純な疑問だ。
答えは「Tag onするまではチャージされていない」
これはある意味で良心的な話。
なぜならMonthlyや8 Rideには『Auto Load』という機能がついていて
つまり自動更新にできるのだが(当然この機能をOFFにもできる)
仮にAuto Loadを有効にしたままスッカリ忘れていても
Tag onしない限り(CalTrainに乗らない限り)料金は請求されないということだ。
まぁ良心的。
しかしこの機能のためにひとつ犠牲になっている極めて面倒なことがある
Monthly PassのAuto Load設定で
月の最初のTag onを忘れた場合、
それは無賃乗車になる
先ほどの「Ticket or pass please」のおっさんに捕まる。
前述のとおり回数券なら毎回Tag on/offは必要だ。
仮にうっかり降りるべき駅を乗り越してしまったらそのとおりの料金を払えばいいだけだし
回数券の更新がされてなかったらキャッシュから引かれるだけだ。
なんの問題も無い。
しかしMonthlyは違う。
普段はTag on/offをしないということは
「有効な定期がチャージされている状態」を常にキープしておかないと即無賃乗車につながる恐れがある。
月の初めのTag onでその瞬間初めてカードに定期がチャージされるのだ。
やったことは無いが恐らくうっかり乗り越したとしても無賃乗車扱いだと思われる。
「有効な定期を持っていない上にTag onしていない」わけだから。
さっきから気軽に無賃乗車、無賃乗車と言っているけど、あんまユルいもんじゃない。
だって軽犯罪ですからね。
裁判所から通知とかきちゃうんだぜ。マジで。
そしてここではっきりと言っておくが
罰金は高い。
目玉が出るほど高い。
はい、
ということで、
くれぐれも月の初めのTag onは忘れずに
、、、なんて言われたってそんなん無理だろ!
経理関係の人間は『月末』『月初』とか意識してるだろうけど、
エンジニアなんて月末どころか曜日の感覚すらかなり希薄。
なので、
私の解決法を伝授しておく。
Passが何か、今日が何日か、
なんてことに関係なく常にTag on/offすること
これが絶対無比の解決法だ。
毎日、課金されて、全額返ってきて、を繰り返すだけだから何も損をしない。
月初のTag onを忘れることも無いし、乗り越したりしても何も問題はない。
ま、被害者はかく語りき。というやつだ。



