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BtoCメーカーのあり方について vo.1 (『Appleがソニーを買収か?』報道記念)

先日「Appleがソニーを買収するのでは?」という報道が出ました。
株価とかも動いてるけどまぁそれは一時の祭り的なもので
ホントに考えなければならないコトはもっと深く重い。

<従業員規模と事業領域について>

※以下数字はしっかり調べたものではないのでズレてても勘弁

Appleって社員が2万人くらいでやってるといいます。
いろいろな公式非公式発表から薄々知っていたことだけど
つまりApple社員のほとんどが研究開発と営業マーケティングで
製造とか品質保証とかはほとんどもしくは全部を外部に出してしまっている。

それで『BtoCメーカー』という縛りで調べてみたら。
※BtoC = Business to Consumer (お客さんが一般人の商売のこと)

ソニーとか東芝とかホンダ、日産とかは20万人。
トヨタは30万人。パナは40万人。

ここらへんが超大手ってやつだけど、この下ってズバッと間が空いてて
シャープ、パイオニアとかスズキ、ダイハツとかが4〜5万人規模。

シャープはPCからの撤退を宣言したし、パイオニアも調子悪そうに見える。
スズキやダイハツはある程度特化して勝負してる会社だ。

ちなみにGoogleは1万人弱。で任天堂は5000人。

BtoCとBtoBをミックスでやっている5万人規模の会社で
良さげなところがある。それがフォスター。
スピーカーとそのユニットの自社製品&OEM/ODMで強い。
※OEM = Original Equipment Manufacturer 他社ブランドの製品を生産する商売のこと
※ODM = Original Design Manufacturer 他社ブランドの製品を設計&生産する商売のこと
こういう生き残り方が正解なのか?と思える。
こっそりしっかりシェアキープ。発展性は無いがガッチリ。

ある人に
「起業するならその前に絶対BtoBを押さえろ。それができてなかったらリスク高いぞ」
と言われたことがあります。

「武士は食わねど高楊枝」
どころか企業は食うためには楊枝のOEMをするくらいじゃなきゃいかん。

<時代のせいにしてるうちに淘汰されるぞ>

トータルで『小規模でうまくやってるところ』の方が
元気が良さそうなのに見える
のは気のせいだろうか?

モノが売れにくい、ニーズが分散し易い時代とよく言われるけど
多分それって『手広く』『尖った特徴なく』やってるやつらの実状なんじゃないかと。
だってAppleのスマートフォンシェアは依然6割を超えるっていうし
今度のMacbookAirとか、やってることは他のメーカーに比べてかなり元気。

やっぱ『手広く』『尖った特徴なく』って
製造部分でしっかり利益が確保できるってことと物が売れることが
前提にあるビジネスモデルなんだろうな。

そんなに都合良く世の中のニーズは膨張してないし、
トヨタが一時、高度な生産最適化方式などを生み出し
『カイゼン』という言葉を世界に定着させた時代もあったが
それってもう世の中の常識なわけで腐るほど使いこなされているので
もはや『製造に頼っても旨み無し』なんじゃないかなぁ、と思える。

ここでいう『旨み無し』は「食ってはいけるが」の含みがある。当然。

<OEMや外注のメリットデメリットについて考える>

実際OEMってうまくやると劇的なコストダウンが可能になる。
それはOEM先が、独自のルートを使い、独自のカイゼンや
独自の投資や利益の配分方法を用いることによって、だ。

それって「ここで仕事取る事で付き合いがつながる」とか
「信頼を勝ち取りたい」とか「製造ラインが空いてるから埋めたい」とか
いろんな思惑がカネに変わって出てくる、ってことで
これって世の中的に全体で最適化が進んでるという意味で好ましいことだ。

簡単に言うと、例えばA社とB社がライバル関係でほぼ同じ製品を作ってたとする。
その製品を作るためには当然いろんな部品が必要だけど
同じような製品なら部品も似かよってくる。
そこで部品ってまとめ買いした方が安くなるんだけど
当然このケースではそれぞれがそれぞれ買うのでまとめ買いはできない。

でもここでC社というOEM先が入ることでC社にA,B両社が委託すれば
部品のコストは下がるのでA,B両社の製品が安くできる。
部品メーカーにとっても物流、伝票処理などが一括でできて楽ができる。

他には例えばテスト部門。
部門名は会社によってそれぞれだろうけど、このテスト部門というのは
まともなメーカーには必ず存在する製品の動作とか品質をチェックする部門のこと。
設計が作った試作品を評価して、問題点を指摘して、それを直して、、
と繰り返すことで製品はできていくのです。
製品発売直前とかが大抵大忙しで日程を守るために設計はテスト部門を日々往復するものです。
でも、得てして製品を出すタイミングって固まってることが多くて
あっちもこっちも同じ時期にテスト部門に対して
「◯◯日までにチェックよろしく!」(←よりによって短納期)ってことになる。
そのためピークのタイミングに合わせて人員を多めに確保すると
他のヒマ〜な時期に人員が浮いてしまってもったいないのだ。
とはいえピーク時に対応できないのは問題だし。けっこー大きな悩みなわけだ。
だけど外注に出せばここはあっさり改善する。

ま、これらは非常にわかりやすいケース。
他にもいろいろあるので追々書く機会があったら書きたい。

で、OEM等の利点はいろいろとあるんだけど、
問題が発生することもそれなりにあって、それは大抵外観とか操作のし易さとか質感に関わる部分。
なかなか言葉で通じないし数字で表しにくい。
なのでそういう部分だけは自社、もしくは自社の息が濃くかかってる信頼できるところにやらせる、のが正解だろう。
逆に『スペック通り(取り決めた数字通り)のものが出てくればそれで良い』
というものはどんどん外に出すべきじゃないか、と思う。

そういうのをうまく使いこなさないと固定費の泥沼でずっとあがき続ける。。。
※固定費・・・工場の維持費、人件費、もろもろの一日一日確実にかかる経費

さっきも言ったけど世の中の最適化なのだ。
最適化の波に出遅れるということは淘汰されることを意味する。

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さて、ここまでは業界的一般論。そこであなたの会社はどうですか?
vol. 2(あなたの会社見極め編)に続く。


コメント

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