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看護師の妻 月々割に悩む vol. 1

妻はすごいケータイを使っている。
・とにかく古い。5年以上前のモデル?
・背面ディスプレイは、たまに映るときもある
・メール受信時のバイブがやたら長い(10秒くらい?)
・電池パックのフタが無くなった(電池むき出し)

前々から「いい加減機種変したら?」と言い続けていますが
・新しいケータイ買うと操作がわからない
・どうせ電話とメールだけなのに最新機種はいらない
なんておばあちゃんみたいな返事を返します。

しかし先日とうとう家族全員(私も含め)がソフトバンクでけっこう電話するくせに
自分だけがauという不合理を感じたのか、それともただの気まぐれか
別の用事で電器屋に言った際に「ケータイ、やっぱ変えた方がいいと思う?」なんて自発的に言い出しました。
私は当然「今更かよ」と軽くツッコミを入れつつ物色を開始します。

でもすぐに言い出しました。「これ、、うーん?結局いくらなの?」

そうなんです。最近は『月々割り』の導入で料金が非常にわかりにくくなっています。
しかしこれって実際はむかーしからあった話です。昔は意識する必要がなかっただけで。

<『0円ケータイ』>
以前は「ケータイ0円ショップ」とかありましたよね?
これは『携帯』が『ケータイ』になっていった最盛期によく見られた光景でした。
「タダなら気軽に買おうかなぁ」もしくは「機種変しようかなぁ」とユーザーの意識を促すことで
市場の活性化とケータイユーザーの爆発的な増加を成功させたわけです。
非常に優れたビジネスモデルだったと言えます。

『月々割』は簡単に言ってしまうと『0円ケータイ』の別バージョンで、
0円が総務省の指導でできなくなったために考案された『実質0円』ってやつです。
イタチごっこですね~。こういうのって。

さて以下で仕組みについて整理していきましょう。

<ケータイを0円で売るってそもそも損じゃない?>
その通りです。
でも企業が損することをわざわざやるわけないのでどこかで穴埋めしているわけですね。
そこで着目すべきはケータイ電話の「通話料」「通信料」
これって実際は中身がいくつかあって、当然すぐに思いつくのが「維持・運営にかかる直接費用」
あとは「直接通信・通話とは関係ない業務をしているソフトバンクの社員(白戸家のおとうさん含む)の給料」
そして重要なのが「新規アンテナ設置費用・その他新規投資」だいたいこんな感じだと思われます。
(正確なものが知りたい人はソフトバンクの経理の人にでも聞いて下さい)

最初の導入期「新規アンテナ設置費用・その他新規投資」は莫大でした。
来るべきケータイ使用者の増加に備えて設備を増強し、カバー率を上げるためにアンテナをガンガン設置しました。
じゃあ通話料を上げるか???
ここはある程度踏ん張ったわけです。それはあるもくろみがあったから。。。

徐々にユーザー数も安定し、新規投資の必要は無くなってきます。
そうするとあるタイミングで
(「直接費用」+「社員の給料」+「新規投資」) ÷ 「ユーザー数」< 「通話・通信料」
になってしまったわけです。
おー、これは嬉しい『黒字』ってことですよ、スバラシイ!
でも「新規投資」ってやっぱりどんどん減ってくものなのでこの黒字はどんどん増えていきます。
『ド黒字』ですよ、スバラシか!

「さて、黒字だ、んじゃどうする?」は企業の転換期です。どんな業種でもそうですね。

<企業の経営判断と戦略>
まず分かれ道は二股。
『より新規の投資をする』か『顧客の負担を減らす』かです。
より新規の投資というのはそう簡単ではありません。
「もっとユーザーが増えるはずだ!」って機器を増強していったとして
もしユーザーが思うように増えなかったらそのカネは捨てたも同然です。
「次は3G回線よりももっと速い回線に移行しよう!」って設備を全部交換したとして、
もしみんなが相変わらず3Gを使い続ける限りはそれって大赤字ですよね。
うーん、大変難しい。

その点『ユーザーの負担を減らす』のは確実にある一定の効果が見込めます。
安くなったら誰だって嬉しいし、財布に余裕ができたら、
「やっぱおじいちゃんにも持たせておこうか」とか「二台目があった方が便利かな」とか考え出すでしょうね。
ユーザーへの『撒き餌』になるわけです。

ケータイ業者は当時こちらを優先しました。
ここであえて『優先』と言うのはなぜなら投資も負担減も両方同時にやってたはずだからです。
会社というのはリスクヘッジが非常に重要です。
『どちらかしかやらない』という判断はなかなか難しいでしょうね。

さて、ユーザーの負担を減らすといってもいくつか方法はあります。
「通話料を値下げする」「パケット通信の基本料を値下げする」
はたまたちょっと変化球では「長く使ってくれてるユーザーへキャッシュバックする」とかです。

でももう一度言いますが、これって企業の転換期なんです。非常に大事。

<大胆に生まれる『0円』>
ここで極力インパクトがあって撒き餌として効果的なモノを選ばなければ成功へはつながりません。
ピンチはチャンスでもありますが、チャンスはピンチでもあります。

そこで選択したのが『0円ケータイ』だったのです。
つまり安易な値下げによるユーザーへの還元ではなく、
『ケータイ購入』というユーザーが行う大きな出費を『ゼロ』まで軽減したわけです。
『ゼロ』っていうインパクトは非常に大きいですね。極めて成功をおさめたと言えるでしょう。
でも冷静に考えればわかるように、要するにこれって
『月々の通話料・通信料に乗っかった』だけなんです。遠回しには。
だって業者側には『通話料・通信料を値下げする』って選択肢もあったわけなので。

さて、「これって画期的」みたいな言い方をしていますが
別に昔から小規模にはよくある話です。
例えば「1ヶ月以上の契約で新聞取ってくれるなら最初の1週間はサービスしますんで」とかありますよね。
やってること、経営判断としては全く同じです。

<そこへ『No!』がかかる>
しかしそこへ2007年9月21日、総務省から注意が出ました。
『携帯電話に係る端末価格と通信料金の区分の明確化に関する携帯電話事業者等への要請』

表面的には「消費者に不透明な負担をかぶせることは好ましくない」が理由になっていますが
裏の理由は私の想像でしかありませんがおそらく2点
・「高級なテクノロジーを内包した機器」がタダで取引される姿が経済活動として不健全→消費者の意識に悪影響
・本当にタダということはあり得なくて機器が売れた分だけ
 『ケータイを作ったメーカー』に売り上げが流れるはずなんだけどそこが見えにくい→怪しい金は無いか?
多分こんなところ。
これ掘り下げるといろいろ出てきますがここではやめます。
いずれにせよ総務省としては『0円ケータイ』をやめるよう勧告し
それを受けてキャリアはあらたに『月々割』を始めたわけです。

さて、じゃあ『月々割』の中身はどうなってるの?
というところで続きはvol. 2で。


コメント

  1. […] This post was mentioned on Twitter by Qzuryu くずりゅう, Qzuryu くずりゅう and Satty, Qzuryu くずりゅう. Qzuryu くずりゅう said: TwitterToolsがうまくいかなかったので自分でnew blog post "看護師の妻 月々割に悩む vol. 1" http://bit.ly/bopFrV […]