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看護師の妻 円高を憂う vol.4 (完結)

「出た!」
「何が?」
「ちびンチュラ!」
 ↓ こんなの

<作為的に動かされる価格『量的緩和』>

さてちょっと違うケースを考えてみましょうか。

「5千円で買ったチケットが2万円で売れるなんてボロい商売っすね〜」
「バカ言え、それもこれも事前に手ぇ回してチケット確保できてるからなんだぞ」
「徹夜で並びましたね〜、、」
「つながりのある組から流してもらったりよ、いろいろ苦労してんだよ。
 ま、努力を払った分の『正当な耐火』ってやつだな。エッヘン」
「アニキ、インテリっす」
「ヨシ、あと20枚売っぱらって帰りに一杯やるか!」
「アニキぃ☆」
係の人「えー、ただいまから追加チケット500枚の販売を開始します」
「アニキぃぃ〜!」

ピンチですね。
市場にあるチケットの枚数が増えたら暴落は確実。
これが為替の世界で言うところの『量的緩和』ってやつです。
紙幣を増やしちゃって無理矢理価値を下げる訳ですね。超シンプル。

でもこれって気をつけてやらないと非常に危険です。
なぜって、一度増やしちゃったものは減らせないからね。
ここまでで見てきたように円高も怖いですが円安も怖いのです。
したがって『どちらでもない』状態がベスト。

量的緩和はやろうと思えば簡単かつ高い効果が期待できます。
しかし確実性が高い代わりにかなりの力技です。
さらに後々のことをしっかり考えずに安易に動くのはっきり言って印象はあまりよくありません。

でもこれって『政府にしかできない有効な対策』なんですよね。

<作為的に動かされる価格『為替介入』>

さて、別のシーンも考えてみましょう。

運営当局の方々の会話
「どうもダフ屋のチケットがたくさん出まわってると聞きましたが」
「そうなんです。しかも定価1万円のところ5千円で売ってるんですよ」
「それは困りました、、今回は大事なコンサートなんですからそんな安物扱いされては困りますね」
「じゃあ、いつもの『買い占め』やりますか」
「お願いします」

10分後

「アニキ、チケット何枚あります?」
「もうあと10枚くらいしかねぇなぁ。さっきまでは50枚近くあったんだけど。」
「こっちもあと5枚っすよ。客足はまだまだ止まってないし、どうしやすかね?」
「うーん」
「アニキぃ、、」
「うんっ。1万5千円でも売れるだろ。それでいこう」
「了解すアニキ!」

運営当局の方々の会話
「どうですか、ダフ屋の動きは」
「どうやらみな売値を上げたようです」
「そうですか。それじゃいつものルートでまたチケットを市場に戻して下さい。ゆっくりとね」
「了解しました」

これがいわゆる『為替介入』ってやつです。
大口の売り買いってものはどうしても目立ちますし市場への影響は極めて大きいです。
為替で言うと誰かがふとドルをたっぷり買えば市場にドルが少なく(価値が上がる)なり
自然とドル高円安になっていきます。
逆に誰かがドルをたっぷり売れば市場にドルが溢れるので(みんなもうドルいらないので)ドル安円高になります。

これは別に大口で売り買いができる超スーパー大金持ちなら誰でもできることです。
ぜひやってみてください。

これを政府の主導でやる場合に『為替介入』と言いますね。
『介入』って言葉を使っている時点で若干クサイですが、その通り。
実はこれって場合によっては好ましくない話だったりします。

<「じゃあ即やればいいじゃん」って?そうもいかない>

今回の円高で日本は確かに非常に困ってますが『アメリカの方がもっと困ってる』という主張もあります。
つまり日本政府が
「んもー、こんなに円が上がったら困るんだよね。
 うん、ちょいちょいとドル買っといて。大盛りツユダクで。笑」
「いやはや、大臣、お上手ですな〜」
なんてノリでドルを大量に買って、そしてドルが上がってったらドル高になった日にゃ
「おいおい、FU◯K!あいつら何やってやがんだよ、
 こっちは円高をChanceに景気を復活させようと思ってたのに!
 マジぶっころす!ってか日本製品の輸入にたっぷり関税かけてやる!」
ってアメリカ政府がめちゃくちゃ怒るかもしれません。コワいコワい。

つまり各国の経済状況のバランスの上に『為替』というものは成り立ってるので
『為替が動く仕組み』を理解しただけでは
なかなか「それじゃあどうするべきなのか?」の正しい回答は出せません。

政府にできることはいくつもあります。
『量的緩和』『為替介入』etc.
そして今の政府はやろうとしません。これは反感の元にはなりますよね。
何かしらやるべきだと思います。でもやりすぎると対外関係が悪くなるのは必然です。
経済の話題でありながら、外交の話でもある。
こんな難しい問題をさばける立派な政府なんでしょうかね?今の内閣は。

<くだらないことだけど>
最後におまけで、
なんの前提も無く「円高」という言葉を単体で使うのはあまり正しくないです。
理系的にはNG。笑
正しくは「対ドルで円高」とか「ドル円で円高」とかまぁそんなカンジ。
どういうことかっていうと円高とか円安とかって比較対象があってこその話なので
『何と比較しているのか?』ということを示さないとなんのことかわからない。

とはいえ普通に「最近は円高だから輸入品が安い」とかは言いますよね。
このようなケースってのは
『輸入品の話をしてるんだから、対ドル、対ユーロ、その他外貨について全般的な話なんだな〜』
という、うっすらとした前提条件があります。
完全に正確な言い方でなくたって意味は通じるってこと、ありますよね。これもそうです。

なので日本で円高とか円安とか言う以上は
『対外貨全般的に円が高いか安いか』について話しているという暗黙の前提があるわけです。
多分アメリカで「ドルが最近◯◯で」みたいな話をしたらそりゃあ十中八九
「ドル以外の貨幣に対して」って前提があるんでしょうね。アメリカでそんな話したことあんまないけど。

<エピローグ>

「(プルルル) あ、お母さん?うん、いま家。そう、ねぇねぇお母さん、ゆうくんってブログやっとうとよ」
「ブログね?何書きよると?」
「難しいことばっか。円高について、とか、お母さん円高わかると?」
「お母さん、円高好きよ〜〜」
「(え〜どこらへんが!)」(電話越しでツッコメません。。)