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『テラフォーミング』と『風の谷のナウシカ』


最近

『テラフォーマーズ』

なんていうマンガがあるけど、
(けっこー面白いんだ、コレが)

さて、

「テラフォーミング」

という言葉は元々アメリカのSF作家が1940年代の作品の中で作り出した造語で
言葉自体の意味は
「惑星を人間が生活できる環境に変化させること」
というところだ
http://ja.wikipedia.org/wiki/テラフォーミング

しかしまぁ発想自体は面白かった。
その後真面目に研究がされるようになり、1990年代にはNASAも論文を発表した。

現在も主に火星や金星をターゲットとした議論がなされている。

発想はとても夢があってヨロシイ。
しかし、その具体的な手法となると、
フムフムなものから突飛なものまで様々なアイディアが存在する。

例えば火星。
何せ平均気温はー43℃、大気のほとんどが二酸化炭素なわけだ。

逆に金星はなんと気温500℃

こりゃ相当発想を飛ばしてがんばんなきゃならんわね。

というわけで、温室効果ガスを散布するとか、巨大なミラーで北極と南極の永久凍土を溶かして水蒸気を発生させるとか、その逆に太陽光を遮断する何かしらを宇宙空間に設置するとか、

まぁいろんなものがあるわけだ。

で、

そのなかのひとつに

藻類(『も』だね)を散布して育成させる

というのがある。

光合成をして酸素を作ると同時に、黒いもので地表を覆うことで惑星の熱収支(アルベド)を調整して過ごし易い惑星にするってわけだ。

で、前述のテラフォーマーズでは
それに藻類を繁殖させる運搬役としてゴキブリを用いるというアイディアを付け加えている。

ここからゴキブリが独自の進化を遂げて云々、、、のくだり以降はトンでも物語なのだが、、、
まぁそこら辺は実際にマンガを読んでくださいな。


さて、本筋に話を戻すと、

惑星環境の調整、そのための植物とその運搬役としての甲殻類。

いやはや、これはなんともナウシカじゃないか。

すなわち

腐海と王蟲の関係性

だ。

ナウシカの原作をしっかり読んでいないヒトにとってはネタバレになってしまうが、

腐海は崩壊した地球環境を浄化し再生させるための仕組み、
王蟲は腐海の胞子を身体に付けたまま死に、そして胞子の苗床となることで腐海を育む役割だ。

ここまでピッタリ当てはまると間違いない。

宮崎駿はきっと『テラフォーミング』を意識していたのだろう。

そうするとナウシカは80年代の作品。構想はもっと前だという。
未だテラフォーミングにリアリティはなかった時代の作品であることから考えると
宮崎駿のアンテナの高さがうかがえる。

しかし他の惑星へのテラフォーミングではなく、地球そのものをテラフォーミングせざるを得なかった
という発想がいかにも宮崎駿らしい。

これは非常に的を得ていて、実際これら『地球外移住計画』の移住先としては、火星、金星以外にも月や木星の衛星のひとつエウロパ(液体として水が存在する)など、様々な候補が挙げられていることは挙げられているが、残念ながらそれぞれ一長一短。問題を抱えている。

きっと近未来で他惑星への植民化はうまくいかないんではないだろうか?
少なくとも見通しはなかなか遠い。

さすがにゴキブリがマッチョになって出てくるとは思えないけどね。

逃げられない、逃げられない、逃げられない。

宮崎駿からのメッセージは
「それなら何故地球を大切にできないのか?」
と問いかけている。


なお

余談

だが、

ナウシカの結末って本当にブラックだ。

映画は原作の全7巻の最初の2巻程度の内容で、全編のさわりに過ぎない


腐海と王蟲を残し姿を消した前世代の人類

そして腐海が地球を浄化し終わるまでを任された『つなぎ』の人類
浄化された地球環境では生き残れない宿命を背負う

地球を壊した前世代
腐海とともに寄り添い緩やかな滅びを生きる現世代

浄化された地球に前世代人類が復活する、密かに紡がれたストーリー

何が正解なのか?

結果、滅びと共に生きることを選択するナウシカ

完璧でキレイなハッピーエンドが存在しない世界

いやぁ、ブラック。

あまりにもナウシカの映画自体が有名過ぎて
原作にこんな結末があったということを知っているひとの方が少数だ。

ぜひ機会を見つけて読んで欲しいものだなぁ。まずはうちの妻から(「本棚に入ってるぞ!」)



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