mixture-art@Q
技術+アイディア+世俗+なんとなく思ったこと、すべての融合がmixture-art
キャプテン翼の名シーンに触れる。破壊インフレ
Categories: No Football No Life

名シーン「その黄金の右足もろたぁ」by 中西くん

〇〇インフレ

というのは少年漫画においては醍醐味だ。

強さのインフレ(フリーザ様がトランクスにあっさり一刀両断にされたり)

賞金額のインフレ(新世界に来たら1億越えやたら多過ぎじゃね?)

映画板ドラえもんにおけるジャイアンの優しさインフレ(普段ももっと人間らしい心を持てよ)

それぞれツッコミどころであるってことは
それだけ盛り上がるってことの証明でもある。
というカンジでやっぱそういうのって大事。

キャプテン翼においては全国少年サッカー大会の予選で対戦した
難波小のゴールキーパー中西くんが道筋を見事に切り開いた。

『破壊インフレ』だ。

終了間際の翼くんとの一対一のシーン。

前半の最初は翼くんのシュートをどてっぱらで止めたりして余裕顔だった中西くん

も、じきに南葛の手玉に取られてすっかり青色吐息。

大量リードされ敗色濃厚の状況で中西くんは最後の翼くんとの1対1をファール覚悟で潰しにいく

「その黄金の右足ワイがもろたぁ〜〜〜!」
と。これも名ゼリフだ。

当然、翼くんは『主人公かくありき』と言わんばかりに華麗にかわしゴールを決める。

「その気迫でちゃんとボールにつっこんできたら取られてたかもね。ニコッ」

と爽やかな皮肉を残しながら。

このとき中西くんの腕が地面にめり込んでいることに小学生だった私は迫力を感じたものだ。
「中西くんはさぞスゴい怪力だったんだな」と。

試してみよう。芝のグランドを殴る、芝のグランドに拳を突き立てる。
、、、そうそうめり込むもんじゃない。
けっこーぬかるんでたとしても拳一個はそうそう入らない。

でも、こういう『少年漫画的な表現』は大事だ。

そしてこれによって「破壊」のハードルが下がった本編(続編を除く)では以下のような
器物破損の事案が続く。

(事案1)

全国少年サッカー決勝の明和戦で翼くんのウィニングゴールがネットを突き破る

(事案2)

中学では復活した日向くんが憂さ晴らしに蹴ったボールが反町くんのシュートの2倍くらいのスピードで試合会場の壁にめり込む。

(事案3)

中学全国大会決勝の東邦戦、日向くんのシュートがかすめた翼くんのユニフォームが破ける
「俺たちの夢、三連覇」ってね。

(事案4)

ミューラーくんの拳は岩をも砕く。

(事案5)
世界ジュニアユース選手権の決勝西ドイツ戦では翼くんのウィニングゴールがやっぱりネットを突き破る

すべてはステップがあってのことだ。
そういう意味では破壊のパイオニアである中西くんの功績は大きい。


別の視点においても、中西くんはキャプテン翼史上最初の
『パースの狂ったキャラ』だったといえるかと思う。

例えば原哲夫の漫画などでは人間のサイズは狂いまくりだがそれは漫画的表現の範疇であり
ある意味でそのマンガの魅力だと言えなくもない。

将来的にはスカイラブツインシュートの際には
次藤くんの片足に立花兄弟は一人ずつ乗るわけで(どんだけの寸法差?)

そんな名シーンに向けての『サイズインフレ』の布石を打ったのも他でもない中西くんだ。

でかいクチ叩いて出てきておきながら1−5で負ける中西くん
中学では早田くんに負けて全国には出れない『負け犬キャラ』中西くん

そんな偉大なるパイオニア中西くんに乾杯。



まぁこう見直すと、初回から若林くんのスゴさもインフレ感を与えていたけど、やはり高橋陽一は天才だ。うむ。